~7km おおたかの森スポーツフィールド~北千葉浄水場
喉に潤いを取り戻して、進むはカントリーロード。谷津田と呼ばれる千葉県北総地帯特有の丘陵地の斜面林沿いの谷沿いの道に沿ってレースは続きます。近辺には湧水がいくつかあったり、夏にはホタルが見られたりと流山市内でも色濃い自然が残っています。斜面林の反対側はおおたかの森スポーツフィールドという野球、サッカー等のグランドがあり、週末はランナーやスポーツに汗をかく人などスポーツを楽しむ人のをたくさん見かけることができます。
第2関門 9:29 県道5号橋脚
6.5km付近県道5号橋脚で流山ロードレース2度目の関門を迎えます。レース開始から59分(約9分/kmペース)の関門となります。足を止めずに走れていれば、なんとか関門をクリアできるでしょうか。完走を目指した練習を続けて、何とかこの関門もクリアできますように。
北千葉浄水場
逞しい姿の給水塔に「こうありたい。」と願う私たち現役世代も多いでしょうか。大地にしっかりと立つ姿には自立という言葉がよく似合います。私たちも立てるうちは自分の足で歩みたいとはよく思うところでしょう。しかしながら自分ひとりで立てなくなったならば、人の手を借て立つのもまた一つの自立の形となってきました。何もかも一人でもこなすのが難しくなれば、恥ずかしがらずに助けを求めて協力してもらうということ。結果としてそこに立っていることが続けられれば形はどうあれ、オーライではないでしょうか。
この逞しく自立して見える給水塔もまた、皆様の節水の協力がなければその力を発揮できぬのと同様です。給水塔の逞しさにピンときたら、これからの自立の形にも思い巡らせて頂ければ幸いです。
給水塔を抜けて緩やかにカーブを抜けると三郷流山橋の橋脚が見えてきたら7kmを迎えます。この辺り運が良ければ猫ちゃんがうろうろしていますので運試しも一つどうぞ。
そしてこの区間が流山ロードレースで最も標高が低く傾斜の少ない平坦区間となります。沿道の応援も少ないエリアですので「鼓舞するのはいつだって自分。」と内なる炎を燃やすが良しです。
~8km 三輪野山~加~第2給水所~珈琲屋OB流山店
三郷流山橋の橋脚を過ぎるとコースは街中へ戻ってきます。レースはついに後半戦。三輪野山がにわかにアップダウンの洗礼を浴びせかけるのです。7.5km付近から流山ロードレース名物のアップダウン区間が始まり、旅路は3/4を過ぎ佳境へと入ります。高ければ高い壁ほど登ったとき気持ちがいいものですからここもいっちょ駆け上がろじゃありませんか。
三輪野山近隣公園の上り坂
「登りは少ないし、街もあれば自然もあって単調さとは無縁の見どころの多いコースだなあ~。」なんて走ってきた道中の思いに「サーセン!!」と上り傾斜でランナーのハートをポキポキと音を立てて折ってくるのが三輪野山近隣公園前から始まる登り坂。
写真ではわかりずらい傾斜が写真を見てわかってしまう怖さをお判りいただけるでしょうか。ハイペースで走ったきたランナーに「やあ、やあ、我こそはアップダウン~」と真打ちの名乗りを上げては、次々とランナーの持久力を奪っていく。そんな三輪野山の急傾斜には貫禄すら漂います。けれども貫禄ならこちらも負けません。ここまで私たちも自分の足で走ってきたのですから。歩みの分の貫禄はついているはずですもの。
千葉興業銀行前の下り坂
三輪野山を登りきったら、すぐに下りが始まります。
周辺は一文字地名の「加」と呼ばれる地域で斜面の続く台地を加台、台地を下った江戸川沿いを加岸といい、古くから流山の中心地を形成しています。千葉興業銀行や流山加台郵便局やコモディイイダ等、生活に便利な施設も一通り揃っていて、生活に不便の少ないエリアです。もれなく足腰が強くなるおまけがついてきますから、毎日タダで体を鍛えられる「住めば都」ですよ。
第3関門9:38 &第2給水所 加2号公園付近
コモディイイダのある交差点を超えたところが第3関門約7.8㎞付近です。タイム制限は9:38でレース開始から68分後となります。8:42/kmペースとなりゆっくりのジョギングならばクリアできるペースですので、なんとか走り続けてこの関門を超えられますように。
関門となる加2号公園を登り始めたところに第2給水所が用意されます。第1給水所と同じく例年、水とスポーツドリンクの2種類を頂くことができます。ボランティアスタッフの中高生の中には、異様に手際良く次々と給水テーブルに紙コップを並べられる方がいますので必見です。彼ら彼女らのテキパキとした仕事ぶりに感嘆しつつ、「お水どうぞー」の声掛けのやさしさのホスピタリティが骨身に染みることでしょう。
給水所はここが最後になりますので生き返る1杯をその手に取ってしっかり水分チャージしてくださいね。
珈琲屋OB流山店
第2給水所で給水をして坂を登りきると右手に珈琲屋OB流山店が現れます。
金魚鉢サイズのアイスティー等その大きすぎるドリンクメニューは訪れる人に驚きと大容量のゆとりを提供してくれるナイスな喫茶店です。2023年初頭に放送されたTVドラマ「ブラッシュアップライフ」では劇中の喫茶店の外観として使用されていますので山小屋風のお店の外観に見覚えのある方もいるかもしれません。
この珈琲屋OB流山店のあたりで8kmを迎えます。会場のキッコーマンアリーナからは2kmですから、レース後にその超弩級のドリンクで喉を潤すのもラン後のお楽しみプランに一つになることでしょう。
~9km 立ちはだかる最難関エリア 平和じゃない平和台
さあ、最後の関門と給水を過ぎると流山ロードレースはいよいよ佳境を迎えます。
登りの終わり、下りの始まり。
加2号公園からの上り基調もバーミヤンを過ぎると終わりとなります。交差点は見晴らしが開け、遠くにはJR南流山駅前の賑わいが見えてきます。
「登りの終わり」がやって来れば、ほどなくして「下りの始まり」がやってくる。そんな真理とともに住所は加から平和台へと名前を変え、長い下り坂を下っていきます。
ピースフルな平和台の名前の一方、路面には「スピード出すな」の標示があります。長い下り坂でスピードが自ずと出やすくなりますから、くれぐれも転倒にはご注意ください。ケガなくレースを終えることもとても大事なことですから。
ここに幸あり。平和台郵便局周辺
坂を下りきったところにある交差点を左折すると、平和台郵便局周辺です。
流山を走る流鉄「流山駅」が最寄りの周辺は、ノスタルジックな佇まいで詫びさびの雰囲気のある商店街をなしています。いくつかのお店は閉まっているものの、かつてここに文字通り幸はここにあったのです。現在はすぐ近くの流鉄平和台駅、流山セントラルパーク駅周辺のスーパー等の商業施設が充実しており、買い物の便利さはさして変わらず閑静な住宅街としてその佇まいを変えつつあります。
ちなみに道路沿いのこちらの平和台郵便局の開業は1997年9月22日で、道中に過ぎ去った流山郵便局と同日開業の双子さんとなっています。元々はこの平和台郵便局の辺りに流山郵便局があったそうな。
最後の難関にして最大の難関 平和台の上り坂
平和台郵便局を通り過ぎてまもなくすると、流山ロードレースの最難関スポット、平和台の上り坂が訪れます。
最後の難関にして最大の難関「ラスボス」と言って差支えのない傾斜と上り坂の長さが容赦なく体力を奪い、それはまるでゴールする覚悟があるかどうかを試してくるようです。
この坂の中腹が9kmとなり、レースは残り1kmとなるところ。これまでに様々な道を抜けここまで来た方なら、この坂の苦しさも楽しさもその全てを受け入れて「ちょっと、ゴールを待たせているもんで。」の軽口を添えて走り抜けていけるはずです。できるならそうありたい。ええ、願望です。