START NYのセントラルパークからSay Hello!!
流山ロードレースのスタート&ゴールは流山市総合運動公園から。つくばエクスプレス流山セントラルパーク駅の命名の基となった公園で、流山市内のちょうど中央に位置しています。大型総合体育館のキッコーマンアリーナや野球場、テニス場、バスケットコート、大型遊具の広場を併設していて、現在はXスポーツエリアを造成中と流山市内のスポーツの一大拠点となります。
2005年のつくばエクスプレスによる流山セントラルパーク駅の開業以来、流山をNagareYamaとローマ字表記をして「NY」と略すと、この地、NYにもセントラルパークが存在していることなります。
今年で流山セントラルパーク駅とも開業から18年の長きにわたる付き合いともなり、開業当初の「漢字+カタカナ」駅名のこっ恥ずかしさともなんだかんだと馴れ親しんでました。その結果、なんだかんだと築き上がったのは郷土愛(=I Love NagareYama)なのですから、街名とはなんとも不思議なものです。「いつかは慣れるし、愛着を感じるようになるものさ」と、高輪ゲートウェイ方面には先輩面させてもらいましょうかね。
レースは申告タイムごとにスタートブロックが別れていてスタートゲートをくぐってからのネットタイム測定ですのでスタートを急ぐ必要はありません。
例年、流山市の井崎市長がスタートを知らせる号砲を轟かせます。パーンと乾いた号砲が流山の空に鳴り響けば、さあ流山ロードレースのスタートです。
再びキッコーマンアリーナに無事に戻ることを誓いながら、コンパクトシティ流山の目まぐるしく変わりゆく10kmの旅路を参りましょう。
~1km キッコーマンアリーナ~市野谷水鳥の池
駆け出した私たちは、ほどなくしてキッコーマンアリーナ交差点を直進し、道幅が広い見通しのよい道を進みます。空を覆うは送電塔と電線くらいという郊外の住宅都市然としたきれいな街並みが目に入ることでしょう。
今日も元気に!あいだのおこめ
片側2車線の緩やかなカーブを抜けると進行方法左側には地元の老舗米店「あいだのおこめ」の看板が見てきます。通称「米蔵トラップ」に日本語の詠み方向の難しさにニッコリすること請け合いです。
レタンプリュス本店
STARTからおおよそ500m進むと洒脱な外観の洋館が見えてきます。こちらは、流山市内でも屈指の人気を誇る伝統的なフランス菓子のケーキや焼き菓子店、レタンプリュス本店です。
流山でお土産を買うなら是非レース後にお立ち寄り頂きたい名店です。キッコーマンアリーナからもほど近いですし、焼き菓子は国内線ファーストクラスの機内食に採用されたことがある逸品ですからお試しの程を。おおたかの森SCタカシマヤフードメゾンと柏高島屋にも支店がありますよ。
レタンプリュスを過ぎると左手には、大型マンションのウエリスおおたかの森サウスアリーナが現れ、郊外の広い空も終わりを告げます。このあたりから少しずつ建物の高さが増し、おおたかの森駅から徒歩10分圏のエリア内に入ってきます。市野谷水鳥の池とその奥にえんじ色の縁取りが目を惹くおおたかの森駅前の超大型マンション、フォレストレジデンスが見えてくるとちょうど1kmとなります。
~2km 水鳥の池~おおたかの森南交差点~アンダーパス
市野谷水鳥の池から2kmまでは、流山おおたかの森の中心部を抜けていきます。
段々と近くなるフォレストレジデンスを左手に見ながら、街路樹の緑を育む街並みは低層の住宅地から商業地へと姿をあっという間に変えていきますから、コンパクトな街の風景の変わりようにも注目して頂けたらと思います。
おおたかの森南交差点
フォレストレジデンスを過ぎてほどなくするとおおたかの森南の交差点となります。この交差点にあるマクドナルド流山おおたかの森店は、日本一ハッピーセットが売れる(2020年実績)店舗として有名ですから、流山という街にいかに子どもが多い街かを端的に指し示すエピソードの一つにもなるでしょうか。
そのマクドナルドの向かいには、高島屋系商業施設の流山おおたかの森SCがあります。
おおたかの森が千葉のニコタマ云々と言われるのは、二子玉川と流山おおたかの森を手掛けるデベロッパーが同じ高島屋系の東神開発だからというのはおおたかの森の住民ならばよく知るところ。おおたかの森の人は、だれも「ニコタマに勝てる!」なんて本気で思ってないってこと、この場を借りて声を大にしてお伝えしておきます。ここまで走ってきた方ならば、「千葉の割には頑張ってるほう。」くらいの適正な評価をして頂けることでしょう。
アーバンでパークなアンダーパス その1
おおたかの森SCの壁面緑化された駐車場を左手に見ながら、進路はほどなくしてアンダーパスを迎えます。
道路に交差するのは東武野田線こと、東武アーバンパークライン。アーバンでパークなラインのうち、当地がアーバンなのかパークなのかの思案のしどころです。ひいき目を言わして頂ければアーバン優勢でお願いします。
普段は車専用の道路を駆ける特別感を感じて頂きながら、アンダーパスをくぐる適度なアップダウンがお膝に「やあ!」とご挨拶がてらの心地よい刺激を沿えてくれます。
このアンダーパスを抜けておおたかの森東交差点が見えてきたところで、あっという間の2kmとなります。
〜3km おおたかの森東交差点~大堀川~都市軸道路
2kmを過ぎ、集団もばらけてくるとおおたの森東交差点に入いると交差点左手にはなだらかな傾斜の植栽帯が見えてきます。
おおたかの森東交差点
このなだらかな植栽帯は野間土手と呼ばれていて、往時はあらぶるお馬さんたちが村に入るのを防ぐ役割を果たす人の手で作られた土手でした。この地がかつて江戸時代に小金牧という幕府による馬の放牧地であった名残で、この土手が人の住む村と馬の住む牧を隔てる役割を担っていたのです。レース当日は4000人のランナーが街に解き放たれていますから、野間土手の脇で往時を思って「ひひーんっ!」の一言でものたまえば、土地の記憶をなぞる粋なふるまいとなるかもしれません。
住宅街から大堀川へ 歴史を駆け抜ける
おおたかの森東交差点からつづら折りのゆるやかなカーブの連続を過ぎると左手に喫茶店のむさしの森珈琲、右手にパン屋さんのサフランおおたかの森店が見えてきます。コーヒーとパンの永久機関を思わせる立ち並びに名句をもじった「駆け抜けば、腹も減るなり、給水時。」の一句も浮かぼうものです。
近辺は、現在おおたかの森東という地名ですが、かつては十太夫と呼ばれ、この通りの一角には100億円を稼ぎ出す町工場がありました。お時間のある方は下記の記事をご参考に頂ければ幸いです。
知らぬ街にも歴史はあるわけで、野間土手があったり、町工場があったりした通りを抜けながらランナーの私たちは今の歩みまた一歩進めていきます。
セブンイレブンのある交差点が見えてくるとおおたかの森橋です。この橋を渡るとまもなく、この日初めての左折をします。
この橋がかかる大堀川の流れは約6km先の手賀沼へと注がれます。流山ロードレースの参加検討中の方にとっては、手賀沼エコマラソンの名もまた馴染み深いことでしょう。流山ロードレースは手賀沼エコマラソンの翌週の開催になりますから、2週連続で大会出場となる方もきっと多いでしょうね。
川縁は遊歩道が整備されていて、散歩はもちろんのこと、ランニングやサイクリングを嗜む方々の憩いの場となっています。流山は江戸川と手賀沼を結ぶ中間地点に位置し、サイクリングロードや比較的道幅の広い道で繋がっています。どこへも行きやすい立地でこれらの趣味を存分に楽しむ暮らしのためにマンションを買っちゃうのもありでしょう。
近辺にはクリアヴィスタ、オーベル等の大型マンションが年々値を上げながら売りに出されているので「Now or Never」の精神で清水ならぬおおたかの森橋の舞台から飛び降りてみるのも一興です。
「買って駄目なら売ればいいじゃない?」のマリーアントワネット仕草までワンセットでどうぞ。
流山の大動脈、都市軸道路へ
大堀川を抜けてTX高架橋とスーパーカスミのある交差点を左折すると都市軸道路へと入ります。つくばエクスプレスに平行して走る道路で北東方向は柏の葉キャンパスへ、そして南西方向は(執筆時点では未開通の)三郷流山橋へと繋がります。
コースの進行方向は南西方向。にんたまラーメンのあたりで3kmを迎えます。
TX開業前はほぼ全域が森の自然溢れるエリアで周辺は山道と呼ばれたものですけれども、今現在は流山市内の大動脈としてその役目を果たしています。