2024.11.19
その昔、日本科学未来館のプラネタリウムで「暗やみの色」という音楽をレイハラカミ、ナレーションをクラムボンの原田郁子、書き下ろしの詩を谷川俊太郎が担当するプログラムを観賞に行ったことを今日、思い出している。
当時最新鋭のプラネタリウム投影機、MEGASTAR-II cosmosが映した宇宙は星の瞬きを映しながら、肉眼で見える先の闇の奥にもっと深い見えない闇があることを知る機会となった。
プラネタリウムの日から約20年経った今、私の手掛けた仕事のいくつかは、縁あって宇宙の闇に、見上げる月に光を当てる手助けとなっている。
詩も科学もそれぞれ違う仕方で、今なお目には見えない闇に光を当てようとしているし、その営みはこの先も終わることなく続いていくだろう。
思いを託された一人一人の輝きは、夜空のように仄暗くとも目先の一步を進むには十分に心強く明るい。
眼前を明るく照らしてくれたを谷川俊太郎に感謝と哀悼を。