保育所運営に係るパブリックコメントを実施 より、流山市の就学前児童の人口に占める保育所定員数の割合は、35%の記述があります。
昨今の人口増は、DEWKS(=二馬力)家庭をターゲットに絞った市のマーケティング戦略の賜物ですから、安心して二馬力で働ける環境づくりは、教育政策上でも幼稚園よりは保育園の整備を進める形として至上の命題となるでしょう。
大堀川水辺公園や十太夫近隣公園に行けば、ここだけは少子化が絵空事のように感じられてしまうほどに子どもたちが多い街ですから、子育て整備は滞りなく進める必要があります。
保育園or幼稚園orその他の選択肢の割合については文科省で興味深いデータがあります。
就学前 教育の在籍率
『教育指標の国際比較』に「就学前教育の在籍率」でそれぞれの割合を知ることができる。
→3歳~5歳について、幼稚園と保育園それぞれの「在籍者数」と「在籍率」が掲載
(2011年度の場合)3~5歳合計で 幼稚園=49.9% 保育園=39.2%
(参考)小学校第1学年児童数のうち,幼稚園修了者の占める割合は,
1970年度は53.8%,
1980年度は64.4%,
1990年度は64.0%,
2000年度は61.1%,
2010年度は56.2%,
2012年度は55.1%である。
保育園が足りないと言われる昨今、幼稚園修了者の方が多いというのは、興味深いですね。
また年代に応じて1990年度をピークに幼稚園修了者が減っているのは、働きたい人、働かなければならない人の増加を思わせるところでもあります。
市がターゲットとするDEWKSの形についても(正規×正規)と(正規×非正規)または(非正規×非正規)の組み合わせでは、経済状況も相当に異なりますし、お子さんを保育園に通わせる事情もまた異なるものです。
もちろん幼稚園に通わせているからといって、一馬力と決め付けることはできませんし、働きに行きたい気持ちを抱えつつも子どもの小さいうちは、子育てに集中するために幼稚園を選択したといった方もいるでしょう。(この辺り、世帯収入の面から、育休を取れるような企業に勤めているかどうかでその後の人生計画が大きく変わりますし、保育園優先の整備の恩恵にあずかれないような、子育て世代の苦労もあるわけです。即効薬のない根深い問題ですね。)
ターゲットを絞り込んだマーケティングをした以上、ターゲットにリソースを割くのは当然のことですし、またターゲット外のカテゴリに属する身にも配慮のある市政が求められています。
子育て世代の一言でくくれない様々な親が層が住む流山という街ですから、なんとかこの多様性を担保していきたいものです。
「釣った魚に餌やる段階」
流山すみずみ
https://nagareyama-sumizumi.com