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流山に住んで10年、家族になって10年。
結婚を機に移り住んだ流山でもうすぐ10年目の春を迎えようとしています。
この10年を家族との暮らしに目を向けて振り返ると、夫婦2人のささやかな暮らしの始まりがあり、その暮らしは長女が生まれて親子3人の忙しない暮らしへと変わりました。その後、程なくして次女が生まれて、家族4人の賑やかな毎日を暮らすようになっていった激動の期間でした。
家族が増えるに連れ、夫婦、親子、姉妹の関係が加わるとともに、娘たちもまたその肩書きを乳児、乳幼児、幼児、児童と出世魚のごとく変えハイスピードで成長していっています。ささやかな夫婦2人で始まった流山での暮らしも、今となれば一昔前の昔話。目の前の賑やかさは、加速度的に日々勢いを持って増してきています。
そんな中、今まで家族の暮らしのスケールに合わせてその時々の住まいも住み替えてきたところ、遂にと言うべきか今の住まいを手狭と感じることが増えきました。
「負けるな、頑張れ!マイルーム!」と心の中で唱えても間取りが大きくなるはずもなく、どうやら次の住まいを考える時期が到来したようです。今日は、次の住まいを考えるべく、今までの暮らしを手記として少し振り返ってみようかと思います。心地の良い暮らしの手立ては、今まで過ごした日常の中にあるでしょうしね。
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新婚時代〜長女誕生~次女妊娠【2DKアパート】
流山での夫婦生活のスタートは2008年。始まりの家は2DKのアパートでこの家では、結婚、長女の妊娠から誕生、次女の妊娠まで人生のハレの日を味わった思い出深い4年間となりました。
この頃の流山おおたかの森駅周辺は、TXの快速性がちらほらと聞こえ始めていて駅前には、先駆けとしてランドマークたるフォレストレジデンスの他にジオやプラティークヴェール(2008年竣工)オーベルグランディオやBelista(2009年竣工)といったマンションが建った頃でした。
おおたかの森SCはオープンしていたものの、周辺にはまだまだ森と更地が目立っていました。通勤時に蛇やカブトムシや狸をみかけることもザラでこんな田舎の発展性も分からない場所にマンション建てるなんて随分とチャレンジングな事をするのだろうと思ったものです。
アパートの間取りは、2DKでDK7畳 和室6畳 洋室6畳 バストイレ別の典型的な間取りでした。当時の家賃はお値打ちの約6万円。初石駅徒歩10分でおおたかの森までは自転車で10分切るくらいの立地でした。
結婚生活当初は、洋室をリビングに和室を寝室に使っていました。
玄関が独立していないので玄関開けたら5秒でご飯が可能でしたけれども、冬場は玄関から入る寒気がつらくてもっぱら食事はリビングの洋室で取っていました。そういえばお風呂に行くのも寒かったなんてことを思い出します。一方、和室と洋室は南向きで陽当たりが良くて日中はポカポカとしていました。思い返せばよくこの寒暖差ショックで死ななかったものです。和室と洋室には、陽がよく入り朝に窓を開けるのも楽しみで、洗濯物を干すときも清々しさがありました。「陽当たり」という言葉の意味と気持ちよさを悟ることができた家だったように思います。
収納が少なさは懸念の一つでしたたけれども、夫婦で荷物になるものをできるだけ持ち込まないようミニマルな暮らしを心がけました。お気楽な新婚二人の生活の間は、うまくやりくりをして小ざっぱりとした生活ができていたと言えるでしょう。程なくして妊娠に恵まれた時、この先の子育ての事を考えても、小ざっぱりな生活に夫婦二人が慣れ始めるとともに収納にはまだまだ余裕がありましたから、子どもが生まれても大丈夫だろうという見立てでいました。
そうは言っても長女が生まれると暮らしのスケールが変わり、夫婦の関係に親子の関係が加わります。
暮らしぶりにも変化があり、新婚時に買った寝室のベッドは程なくしてお布団に変わり、家族3人川の字で皆で寝ることになりました。初めて3人でお布団で寝たときに「これが川の字で寝るってことかー」と家族の増えた喜びとベッドから布団に変わった床の固さを感慨深く感じたものです。
そしてこの家に来た新しい家族は、寝場所を足掛かりにその暮らしを大きく変えていきました。ミルク、オムツ、着替えにおもちゃ。妻が妊娠していた頃から徐々に増えた小さな家族の大きな荷物は本人の到着を持って完了し、家族生活の中心は夫婦二人から赤ちゃんへとその重心を移しました。ベビーファーストの生活が始まり、「極力荷物を減らした小ざっぱりとした生活」は、程なくしてあっけなく終わりを告げることとなりました。
生活は小ざっぱりではなくなったものの大丈夫と見立て収納は、娘が生まれてからその後2年半間を持ちこたえてくれました。収納の限界を迎えると時を同じくして妻が次女を妊娠したこともあり、2人目の小さな家族のための荷物が収納を超えて溢れ出し始めました。膨らみ始めた部屋と妻のお腹を見つめて「これはさすがに手狭だね。」と言葉が出て、次の家へ引っ越しをすることにしました。
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次女誕生〜入園・入学~現在【3DK マンション】
そして2012年、今在住のマンションに引っ越しました。この家では次女の誕生、長女の入園、入学、次女の入園と子どもたちがすくすくと育つライフタイムを迎えています。
この頃の流山おおたかの森近辺は、クリアヴィスタやシティテラスおおたかの森(2011年竣工)パークホームズ流山おおたかの森(2015年竣工)といったマンションが続々と建って一気に街らしくなりました。2011年~2012年の店舗オープンラッシュは凄まじく、スーパーはベイシア、ベルク(2011年)カスミ(2012年)のオープンやおたかの森SC向かいにマクドナルド(2012年)が出来て、これまでの駅前一点豪華主義のおおたかの森SCでの買い物と食事の生活にようやく選択肢が生まれてきた頃でもありました。
当時から流山のブログ「流山お散歩日記」のもりきちさんや「40papa」のkamichikiさんがこうしたニュースをまとめて下さっていて、ブログ記事を通して新店のオープンを楽しみにするとともに随分と生活の楽しみと手助けを頂いたことを覚えています。お二方とも今もこうしてブログが続けられているその心意気には尊敬する限りです。
そんな2012年に私が引っ越し先は、3DKでDK約7畳 洋室6畳×3 バストイレ別で俗に言う「田の字型」の間取りでした。この距離でもおおたかの森徒歩圏と自分を言い聞かすことで実現した家賃は駅前に比べて格安といっていい6万円台前半の借りぐらしです。暮らしの上では、DKから近い南側方の洋室をリビングとしてもう片方の洋室を寝室にDK右隣の洋室を収納部屋兼書斎として使用しています。
前の住まいからの改善点は、独立型の玄関と収納力。まず玄関がきちんと独立していることで寒さから解放されてDKをDKと使うことができています。冬場でもDKで食事がちゃんと取れるようになったことで、家事配線や配膳の手間も改善されました。また収納についてミニマルを意識できるのは大人二人だけですから、不要不急の意識の高さは捨ててDKの右隣の1室を収納部屋に割いて収納力を大幅に増やすことにしました。
収納力の確保には、元々の収納スペースに加えてIKEAで買ったKALLAXのシェルフユニットを5×5段で使用しています。1角辺り33.5㎝×33.5㎝のサイズが25個という中々の収納力があり飾り棚としても使えるお洒落さがあります。家族一人ひとりひとりの荷物も目的別に収納することができるので探しづらさも合わせて解消することができました。
これまで住んでわかったこの家の間取りのメリットは、DKからリビングの繋がりの良さが挙げられます。ダイニングにいてもリビングで家族が何をやっているか把握できるし、ダイニングとリビングで会話できるくらいに皆の距離の近い暮らしができていることは、家族皆が会話を楽しみよくしゃべる家族になるきっかけになったように思います。DKとリビングをLDKとして捉えれば、DK7畳+リビング6畳=13畳の広さになりますから、過不足を感じない程度の広さもあります。
また、前の家で知った陽当たりの良さを引き続き得られるようにもしています。南側に面した洋室2室には日中明るい光が入ってきますからリビングからの採光がDKまで届くので暗さを感じることも少ない所も気に入っています。陽の光という当たり前のものも間取りには見えなくても生活の質を大きく左右してきますね。
家族においては、長女の入園、入学、次女の入園とそれぞれの成長の段階に差し掛かり、娘たちは乳児、乳幼児、幼児、児童の階段を駆け足で登ってきていました。成長に合わせ、制服や園バッグやランドセル、教科書等や文房具に加え、習い事の道具やお気に入りのおもちゃなど、子どもの荷物は成長に合わせて着実に増えてきています。今の収納部屋には、KALLAXのシェルフユニット含め余裕はまだ残っていますけれど、手狭さも感じるようになってきました。これからの子供たち自身のスケールアップを思うと、そろそろこの先の暮らしを検討する必要が出てきたように感じています。
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さてこれから
今までの暮らしを振り返ると、暮らしのサイズにあった間取りとなるように都度住まいを変えながら、住んだ家ごとにそれぞれの間取りの良い所、改善点を知ることができました。さらに今回掘り下げてみてわかったこの10年の間の暮らしぶりの中で、何が私にとって大事なものかの気付きを得ることもできましたから、ここで得たものを次の暮らしに生かせたら良いですね。
10年という年月をこの流山の街で暮らし、居を構えるだけの魅力を見つけ、また幸いにも友人との出会いにも恵まれました。随分とこの街のことも気に入りましたし、ずっと根を張るには丁度良い心地よさがありますから、次の住まいも流山でというのは、まず決まりです。
そうとなれば、後は一世一代の買い物をする決心をするだけという気もしてきます。この次の住まい探しは恐らくは最後の住まいなることでしょうから、この住まい探しを存分に楽しみ、また納得できるまで十分な時間をかけてその答えを出したいですね。
カタログ的に並んだ物件情報と物件広告の中から、物件価格と間取りのコストパフォーマンスに合った物件を選択することも大事な一要素ですけれども、コストパフォーマンス以上に自分たちが今まで作り上げてきた暮らしに合わせた住み替えをすることが、今後の気持ちの良い暮らしにつながるキーになるように思います。
そこで大事になるのは、「身の丈を知る」ことはもちろんのこと、「自分の暮らしは何が優先順位にあるか」を知ることになるのではないでしょうか。私の例で言えば、陽の当たる部屋の良さと家族が近くて会話が弾むことを大切に思っていることがわかりました。お洒落なスタイルや利便性を追うのはなぜか?という疑問の答えは、どんな暮らしが気持ち良いのかに繋がるはずですからこの部分にしっかり向き合ってみたいと思います。「家は3回建てないと理想の家にならない」という言葉もありますけれど、自分自身の暮らしに必要なエッセンスを知る事ができれば、手段と目的をはき違えることなく、数ある物件からマイベストを選ぶことも作り上げることもできるでしょう。
折しも昨年開催された第一回シビックパワーバトルで「住む」をテーマに流山市チームのプレゼンターを務めさせて頂いたのも何かの縁があったのかもしれません。ここはひとつ、流山の「住む」のプレゼンターとして私の流山での住まい探しを通し、改めてこの街に住むことのプレゼンテーションができたらと良いかなと思います。あわよくば流山に住むことを検討されている方のお役に立てるよう。流山暮らしの諸々を追体験となれば幸いです。