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Day03 2020/04/10オリンピックまであと469日

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Day03 2020/04/10 出勤日、東京の夜のことを振り返る。

3日目金曜日。昨日はリモートワークだったためエアではない2日ぶりのリアル出勤となった。
朝乗る電車の人の空き具合は、1日目を増して人が減っていた。朝のおおたかの森を行き交う人の姿はまばらでいて、乗り込んだTXの車両は、暗黙の下に綺麗に一座席とびごとの着席となったソーシャルディスタンスが取られている。とはいえこの暗黙の均衡がおおたかの森駅で破られるのは初日と同じ格好だ。流山セントラルパークからの乗車客でようやく座席が埋まる程の空き具合で土日の朝くらいの感覚だろうか。なんだか曜日を間違えたようなふわふわとした実感が湧いてくる。

東京駅周辺の職場界隈の人の出も少なく、仕事もまた落ち着き始めていた。当日夕刻には東京都で 189人の過去最多の感染者数が報道され、果たして休業要請が求められることとなった。緊急的に始まった自社の輪番制のリモートワークもこの休業要請によっては、週明けはどうなるものかわからないなと思いながら職場を後にする。

三越前の三越前

 

終業後、職場に近い三越前、日本橋、丸の内を最寄りの東京駅へ向けて歩く。4月の7時前の空は日が暮れてもまだ青さや橙が残っていて空を見るのが楽しい。金星の明るさに「なるほどこれはたしかに一番星」と相槌を打てるのも、この仕事の落ち着きぶりによる退社の早さのおかげなのかもしれない。

東京は夜の7時

 

見上げた空の宵の始まりと藍色や橙色の彩りのあれこれに比べると足元の街の光景はネオンも少なく大概の店が閉まった10時過ぎ頃みたいだから、空と街のアンマッチが時差ボケのような感覚を引き起こす。

店舗の休業が決まってからしまったなと思ったのは、本屋へ寄れないことだと気づいたのは丸善の灯りが落ちているのを見てから。
地元にお金を落とす意識は飲食店ばかりに気を取られていて、身近な文化のよりどころの本屋のことをすっかり忘れていた。

丸善

 

八重洲北口も大丸が閉まっていることもあって人の流れが滞ることなく駅へと吸い込まれていた。スイーツを目当てに並ぶ列がない7時過ぎの八重洲北口は自分にとっては新鮮な光景だった。

東京駅八重洲北口

 

恐らくしばらく東京に来ることはない予感がしたから、帰りのついでに少しだけ足を延ばして丸の内側の様子を見てみる。
人のいない丸の内はキレイでいたけど街に人がいないことが不自然だった。土日の早朝でさえ皇居を走りに来る人がもう少しいるものなのに駅の周辺で歩みを停めている人は、私と数人くらいしかいなかった。

東京駅丸の内口

 

そういえばオリンピックの延期の発表の後、緊急事態宣言が立て続けに発表されて街からテレビからオリンピックの話題が消えた。

映画AKIRAより引用

 

開催か延期かと言ってた頃が少し懐かしくもある。東京駅前でひっそりと延期された東京オリンピックまでの残り日数を知らせる時計板が映画AKIRAで見たオリンピックまであと何日の表示がオーバーラップしてくる。「2020年の現実の東京もなかなかですよ!」と物語の登場人物に伝えたい気分だけど、まあ「中止だ中止!」の落書きがないだけ治安が守られていて、現実の2020年のほうがいくらかマシだ。東京爆発するわけじゃないし、多分。

オリンピックまで469日

 

東京駅からの帰りの山手線は三密を防ぐ意図で窓が開けられていた。窓から入る風は少し冷たい。「これが頬を撫でる風は涼しげですか」と2000年代の流行歌を思い出しつつ、実際は風が頬を撫でることがないことに気付く。マスクしてるしね。

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