先般、流山市井崎市長より流山市のロゴと流山市ビジュアルアイデンティティガイドラインの策定の旨のお知らせがfacebookでありました。
マーケティングからブランディングへのシフトという辺りの横文字の難しさはさておき、見て分かる流山市のロゴができたという事と、そのロゴデザインが結構いい感じというところは見ていて楽しいニュースになりました。
流山市ロゴ「都心から一番近い森のまち」の発表のニュース
デザインに関しても、色々な感想があちらこちらで聞こえてきている所、一つ一つのデザインには流山らしさがふんだんに取り入れられており、思わず「うんうんわかる」と言いたくなるようなエッセンスが含まれています。話の話題になるような共感と一部笑い話の突っ込みどころとなりそうな点も魅力と言えるでしょう。
例えば
- まちを結ぶ鉄道がTX、アーバンパークライン、武蔵野線、流鉄を連想させるの巻
- 都心の遠景「あるある」「遠くにスカイツリー見えるよね」
- 市の花つつじの「そうだったのか」感
- 市の木つげの「そうだったのか」感
- 市の鳥おおたかの「それは知ってた!」感
- 人々の営み「ちょっと何を言ってるかわからない」感
- 森一都の「森一郎さん」感
- 健やかかな家族が完全に宇宙人をつかまえたアレ 等々
ブランドロゴの詳細な説明は、こちらにありますので気になる方は、リンク先をご確認ください。詳細なガイドラインとなっていますので読んでみると結構面白いですよ。
森のマルシェ・ド・ノエルでお披露目されました
早速、本日開催された森のマルシェ・ド・ノエルでは、出店する各テナント名を知らせる看板にこのロゴがセットされたこともあり、会場の至る所で見かけることができました。また市のマーケティング課の計らいでこのロゴをデコるワークショップなんかも開催されていましたから、今後ますますこのロゴを目にすることは増えていくことになるでしょう。
ブランドを育てよう
しかしながら、露出が増えるだけではブランドは育まれません。デザインが洒落ているからといっても名実の実を伴わなければ、ただのおしゃれな市章の域を出ないとも言えます。
仕掛けの上手さで流山市に移り住む人を増やすマーケティングを釣りと例えるならば、ブランド(ロイヤリティ)の熟成は、釣った魚に餌をやるようなものと解釈したら横文字のわかりづらさも多少は伝わるでしょうか。
市が名実を伴うブランド作りに舵を切ってきたことは、住む人を増やす第一段階のまちづくりから住む人の満足を増やす第二段階のまちづくりへと足を踏み入れたのだと捉えることもできます。市の人口は数年先にピークを迎え緩やかにに減少へ転じることが予想されていますけれども、私たちの満足にはいい意味で尽きることはありません。釣られた私たちが生き生きと暮らし続けられるかどうかの方向にまちづくりがシフトされていくのは、非常に面白い試みのように思います。
ときに理にかなった判断とは異なる「好き」という感情をどうやって育むか、このブランド作りを古くて新しい郷土愛の課題として捉えたとき、主役は案外わたしたち一人ひとりで、「私たち完全に宇宙人をつかまえたアレだよねっ」どこかて笑ってる3人家族が、案外来年の「母になるなら流山」として、同じポーズを取ってるなんてことだってままあるのかもしれません。
子育てをする世代の辛抱強さがクローズアップされるばかりの昨今ではありますけれども、子育てを通じて得ることも多い「気丈さ、子を導く力」を、子育てだけでなく、自分の住む街の住み心地のための「街育て」に使うことができたならば、これはひょっとするとひょっとするかもしれません。
なんてね。