おおたかの森南口 こもれびテラス向かいにオブジェが設置される

流山おおたかの森駅前センター地区道路空間整備事業
2025年3月現在、流山市による流山おおたかの森駅前センター地区道路空間整備事業で流山おおたかの森南口方面の東横INNからおおたかの森南口FLAPS1へと続く道は片側一車線(合計2車線)の道路を一方通行道路へと変更され、回遊性向上のためウォーカブルな場所としていく取り組みの工事が行われています。
滞在性の向上が効く日がきっと来る
整備状況が進むにつれてストリートファニチャーと記載されているものが、どうやらベンチらしいこともわかってきており、都心のジェントリフィケーションの時代の一歩先を行くカウンターになるような施策として個人的には評価しています。

個人的な評価ポイントは、移動のしやすさによる回遊性向上というお題目の整備方針に隠れた街への滞在時間を増やす滞在性向上となりうる点についてです。
90年代、新宿西口の整備に代表されるようにベンチの撤去やベンチに仕切りを設けることで長時間の滞在を排除し、キレイな街づくりを見てきた世代(そしてそれをよしとした世代)としては、その結果、座るところすらない行き過ぎた清潔な街づくりが街の活気を失うこともまた知りました。
それから30年の時を経て、腰掛けやすい街づくりが地元流山で始まったことは、揺り戻しのようでもあり今後の賑わい作りにおいて一つの兆候を指し示すことになると言ったら言い過ぎでしょうか。
流山おおたかの森駅前の未就学児童などの若年層の多さは、駅前保育園のおさんぽの姿としても目にすることができます。ウォーカブルな街であるということは、この子たちに移動の安全を提供しながら、街への愛着を育む場になり得ます。
そしてカフェラテ一杯を躊躇してしまうお小遣いの少ない中学生、高校生にとってもストリートファニチャーで居場所を提供できるならば、彼らの余地(サードプレイス)ともなり得ることでしょう。楽しそうにTikTokの動画を撮っている子たちの思い出がこの街のストリートで育まれその結果愛着が残るならば、数年後に社会人になっても流山に住み続けてくれるお得意さまになる可能性も高いわけです。
市内全域を走り周る程の脚力を持っている私も歳を経ればいずれは衰えるでしょうから、そんなときでも気軽に腰掛けられる場所が駅前にあるのならば、出かける気持ちも湧こうものです。
つまるところ、いいインフラ整備は、揺り籠から墓場まで効くかもしれないなんてことを思うのです。
そんなオブジェを歩いて見に行く
前段が長くなりましたが、先日この整備事業の一環で金属製のオブジェがこもれびテラス向かいに設置されたことを知り、駅前までお散歩がてら実物を見てきました。
金属の板は四角く長細くありながら、Rをつけて丸みを持って折り曲げられています。オブジェ表面の金属面が陽光を受ければ、キラキラと光りを反射させる一方、反対側は陽が届かなずにくすんだ色を見せていました。
光りの射す角度、そしてそれを見る人それぞれの立ち位置、角度によって反射の具合が変わり、同じものを見てもブライトに見えることも、鈍くくすんだダークに見えるのでオブジェには裏も表も無いのかもしれないなということを思います。
それは、私たちの心模様にも少し似ているでしょうか。
まあオブジェは一度設置されたら歩き回るわけにはいきませんけど、私たちには足がついているわけですから、歩いて目にすることも容易です。見たものがくすんでいたならば、角度を変えたり、数歩また歩いてみたりすれば見え方もまたブライトなものに見えることもあるでしょうか。
なんともありがたいことに回遊性のある街づくりが進んでいますので思い立ったら何とやら、視点を試しにいくのもよいひとときとなることでしょう。
アクセス
おおたかの森FLAPSとFLAPS2を繋ぐ高架下沿いの通り沿い、こもれびテラスの向かいに設置されています。
