2024.11.08
都内繁華街における椅子取りゲーム、ジェントリフィケーションの進行
今週読んで面白かった記事の一つに、渋谷駅周辺を例にジェントリフィケーション(都市の高級化)を引き合いに出しながら東京の街で座る場所が減っていることを指し示すものがありました。
東京に「座るにも金が要る街」が増えた本質理由
https://toyokeizai.net/articles/-/836959?display=b
都内の繁華街におけるカフェの椅子取りゲーム化は、腰掛けるにも金が要るという薄々感じていた実感と相まって腑に落ちるものでした。そしてアラフィフに分類される私よりも(恐らくは)お金に余裕の無いハイティーンから20代の若者が積極的に千葉県の郊外から都内まで遡上するお上りさんになる理由が薄くなっている理由の一つとしてもジェントリフィケーションの進行と座る場所の無さが挙げられることでしょう。
あらかたが手に入るおおたかの森駅前の変貌と都市間競争
私の住む千葉県の郊外たる流山おおたかの森の駅前は、流山おおたかの森SC(2007年開業)やCOTOE流山おおたかの森(2022年開業)等の大型商業施設を備えさらに充実させながら、当地に住むDEWKS層の旺盛な購買力に応えうる街として発展してきています。
TX(つくばエクスプレス)の開業をフックとした発展の結果、都内の繁華街と同じとは言えずともあらかたの欲しいものが手に入るインクルーシブな街へと変貌を遂げたのは、チーバくんの鼻の下としては、上出来中の上出来と鼻を高くして言えることでしょう。
それは、千葉県内で屈指の繁華街として名を馳せる津田沼駅前の2024年現在の状況を見るにつけ、笑い話では無い過酷な現実の陰陽のコントラストを際立たせます。
ヨーカドー津田沼店跡、イオンが出店へ 閉店続く中「市民に希望」https://www.asahi.com/articles/ASSC6420TSC6UDCB009M.html
繫栄するか衰退するかの都市間競争が熾烈を極める中、おおたかの森駅前に限りある流山市の資源の選択と集中を進められたこと、端的に言えば駅前の一等地に首都圏の駅前ではおよそ考えられない広々とした広場をデザインできたことが、この今になって市の価値となってボディブローのように効いてきているように思えるのです。
おおたかの森駅前、回遊性と快適性あり〼
2024年11月3日から始まったおおたかの森駅前のイルミネーションは、駅前を煌びやかに飾り立てながら街行く人の目を楽しませてくれています。
そしておおたかの森南口都市広場は、イルミネーションの中心としてのみならず車輪のハブように近隣の商業施設を結んでいるのです。
流山おおたかの森SC、おおたかの森SC FLAPS、ANNEX1、ANNEX2、こかげテラス、アゼリアテラス、さくらテラス、COTOE流山おおたかの森といった駅前の商業施設がこの広場を囲むように位置取り、回遊性のある街づくりが進んでいます。
その結果、この広場では、3つのことが容易にできるようになりました。
・駅前の広場をベビーカーで難なく行くことができる。
・家族の皆が手を繋いで歩くことができる。
・子どもが駆けまわることができる。
この広場ではありふれたこれらの光景は、思えば県内の他の街でも都内の繁華街でも当たり前ではなく、駅前の広場がにぎわいの源泉として、もちろん公共の福祉にも反しない限りにおいて回遊性と快適性を担保する街の装置として機能していることを明示しているとも言えるでしょう。
箱庭においでよ。腰掛ける場所もあるからさ
おおたかの森FLAPSでは、各階のデッキからこのおおたかの森南口都市広場を箱庭のように見下ろすことができます。是非一度、この街のイルミネーションの見物に訪れてみて下さい。
手前味噌ながら郊外らしさと繁華街をミックスした光景は、中々エモいと思いますので。
そして階段を登ったり一息入れたくなったら、見下ろした広場に数多くの腰掛けられるベンチが設置されていることに注目頂けたならば幸いです。
欅並木の通りに、駅前の階段に、広場のいたるところに腰掛ける場が多く設置されていますから、ここで一息付いて頂けたならこの街のにぎわいのデザインの一端が垣間見えるかもしれません。
ジェントリフィケーションの街では見かけにくくなった腰掛けながら談笑する家族。イルミネーションをバックにTikTokで踊ったりするしている楽しそうな女子高生。仕事帰りの人や買い物帰りの人が一息ついている。なんていう何気ない日常が明るく照らされている光景が目に入ることでしょう。
もしも広場の腰掛ける場所がいっぱいの時は、美味しいコーヒーの飲めるカフェにも足をお運びください。
よりどりみどり備えていますのでその点もご心配なく。何しろ都内の繁華街と同じとは言えずともあらかたの欲しいものが手に入る街でもありますので。