10月1日夜、久しぶりに夜の帳の降りたおすわさまを訪れてみる。
おすわさまの森の中では、忙しなくセミが鳴く夏が終わり、スズムシの刻む一定のリズムが程よく静寂を埋めていて、耳に掛けたブルートゥースイヤホン越しでも静かで夜長な秋が訪れたことがわかる。
週末に控えた流山ロードレースの練習がてら訪れたおすわさまは、灯籠の灯りで辺りを柔らかく照らしてくれていて「肝試し」を感じることなく散策することができるから、秋の夜長のお散歩にも向いている。
寺社らしい情感のある光景を目にすれば、日常との切り替えの息抜きにもなるだろうし、年度の折り返しだとか8%とか10%とかやたらと切り替えなきゃいけない事が多い私たちの「せわしなさ」をいくらかは和らげてくれるかもしれない。
夜のおすわさまは、しんとした空気を昼よりもなお一層強く感じられるし、そこに変わらないものの安心感みたいな「良さ」を感じるようになってきて、私もそれなりに歳を取ったのだなあ思う。
一息ついた後、週末の流山ロードレースへ向けて無事の開催と無病息災とダイエットの成功を祈って帰る。
夜のおすわさまは、訪れる時間が遅いと本殿には入ることができず手前までしか入れないので遠目に祈りを数撃たせてもらうこととなった。
まあどれか一つくらいは叶って欲しいところだけどお賽銭も入れていないもんだから、秋の夜を彩るスズムシさんからは「何ムシのいい事言っちゃってんの」と言われ続けた気がしたのは言うまでもなく。