おおたかの森北口のピカチュウ自販機は何を眼差す?

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流山おおたかの森の駅の改札を出て北口へと向かい緩やかなカーブを描くペデストリアンデッキを歩くこと二十秒、右手にこの街の象徴でもあるつがいのオオタカのオブジェとガラス張りのカフェ麹町珈琲を目に入って「やっぱ映えるわね。」の感想が漏れる頃、North Square63の一角にある流山市おおたかの森出張所の入るスターツおおたかの森ホールへと着きます。

おおたかの森近隣在住の方にとっては流山市役所が生活圏からやや離れていることもあって、住民票やパスポート申請等の役所仕事の大半はこちらの出張所で済むことが多いことでしょう。個人的にもおおたかの森から流山市役所へ行く用事も13年流山に住んで市役所に婚姻届を出しに行った1回くらいのものでしたし、以後の引っ越しも子どもの出生届もパスポートの更新もおおたかの森の市の出張所で済んでいますから、市役所へ行く用事というのは人生で数える程しかないのかもしれません。

流山市役所のある平和台や本町や加を旧市街と表現すると当地の年季の入った市民にはガチめで怒られますけれどもTX開業から15年を過ぎてなお、おおたかの森周辺を新市街だとかニュータウンだとか表現することについてはそういえばあまり抵抗を感じません。私の時間の進み方、感じ方が緩やかになってしまっていることも一因となることでしょうし、North square63の見栄えのある光景にも現れるように流山という街が成長しながら、なお進化を続けていることも大きいでしょう。何しろSTAY NEW,KEEP CHANGINGを地でいく駅前ですからね。

2021年現在の流山おおたかの森駅近辺は、更地に咲かせた夢の話も完成予想図の青写真も眼前のリアルへとこうして一区画ずつ着実に姿を現しています。未完の大器の完成が見えてきた頃という表現がぴったりなのが、まさに今の街模様のように感じられます。

おおたかの森北口の自動販売機のピカチュウ

眼前のリアルに現れた街模様のSomthing newと言えば、North square63の裏手にあるピカチュウ自動販売機に触れないわけにはいきません。自動販売機にプリントされた目を引く数多のピカチュウの可愛らしさは中々にファニーでいて財布の紐を緩ませる魅力があります。「おーいお茶」と誰かに声かける間もなくas you likeにボタンを押せば一服つける自販機として、また出張所利用者向けの駐輪場がすぐ隣にあることから駐輪場の利用料金の小銭を崩す役割も担う器用なやつです。

おおたかの森北口ピカチュウ自販機

ピカチュウは何を眼差す?

さてそんなピカチュウ自販機、その可愛いらしさとは裏腹にその眼差し故に流山市内のランドマークとして非常に大きな役割を果たすこととなったことをご存じでしょうか。

お時間のある方は3分程youtubeでの散歩にお付き合いください。

直進3kmまっすぐ進む。ただそれだけ。

彼が道をただの一度も曲がることなくまっすぐを眼差した3km先の光景「そのもの」故に10万ボルトの電撃のような衝撃を受けることでしょう。

そしてピカチュウ自販機の迷いのないストレートっぷり故に流山市内の人力交通(ランナー、ロードバイク)の一大ランドマークへと進化することとなったのです。

森の道しるべとして、茶屋として、今この瞬間もこの先もピカチュウ自販機は街ゆく誰かの喉を潤おすことでしょう。

そしてこの事実を知ったどなたかが「そのもの」を見に行くとき、その人にとってこの街との繋がりは点から線へと姿を変えることになるのです。

今日の話はそんなきっかけの話。

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