フォントがホントに
流山市内には数多くの美容院があり、その店のカラーや方針、通い易さもまた様々に分かれています。
そんな中でも時代に流されずマイウェイをひたすら進むようなお店の佇まいを見つけると、安易に流されていない感があって感心しまうことがあります。
往時を偲ぶ楽しさが趣味になっているからか、そうしたお店のなんでもない看板ひとつひとつが愛おしく思えてきてしまうのです。
例を挙げれば、流山市十太夫界隈にある美容室ビューティサチコの看板なんて、かなりいいツボを付いてきてくれます。
看板自体独自フォントのようで単語一文字一文字の大小に気を使ったビューティとサチコの2行構成となっています。
文字の大小がデザインのレベルに昇華されているため、2行構成でありながら塊感のある文字ロゴとしてスッと頭に入ってくるあたりに魅力を感じます。
文字の配置に気を使ったフォントデザイン感の秀逸さと言ったら、その名に恥じぬビューティさを感じずにはいられません。
店主はサチコ 仕事はビューティ (=美容関連 )ということが見て訴求されるあたり、看板の果たす名刺効果も高いですね。
「看板の フォントがホントに ビューティで」
とダジャレ兼川柳が詠めたところで私的には大満足ですので以下は正直に言って蛇足となります。
流山市の美容院数はざっくり言うと61件
その佇まいから古参と思われるビューティサチコに限らず流山市内には、結構な数の新興の美容院がオープンし続けています。
それで市内には美容院が何軒あるかが気になって調べてみたところ、下記ホットペッパービューティより、市内には61件の美容院が登録されていることがわかりました。
https://beauty.hotpepper.jp/pre12/
hotpepper beautyより引用
(ビューティサチコは登録されていないことからも、市内全ての美容院が登録されているわけではありませんのでざっくりなデータとなります。)
流山市内は千葉県下では人口は8番目の人口数で平成30年5月1日現在で187,539人 の人口があります。これから一軒あたりの美容院が抱える人数を雑に計算すると187539÷61=3,074人/軒となります。
だから何なんだいって話なんですけど、これを県内他の自治体の数字を上位の人口順で見ていくと
千葉市 975,669/326 2992.8人/軒
船橋市 633,263/199 3182.2人/軒
市川市 491,214/154 3189.7人/軒
松戸市 489,037/155 3155.0人/軒
柏市 422,385/151 2797.2人/軒
市原市 271,665/53 5125.7人/軒
八千代 195,912/63 3109.7人/軒
流山市 187,539/61 3074.4人/軒
習志野 172,389/52 3315.1人/軒
浦安市 169,083/57 2966.3人/軒 といった具合の数字になってきます。
傾向的に見てわかってくるのは市原市を除いた県内都市部の各市町村では、おおよそ1軒あたり3,000人前後の数字にまとまってくるというというところが興味深いですね。また1軒あたり3,000人を切る柏市、浦安市、千葉市といった街は、街に対して抱く比較的お洒落なイメージを体現するかのように需要もあり競争もあることが推し量られます。
オシャレな街には美容院が多いのかも。
世の中のどこかではこんなデータをまとめながら、独立心溢れる美容師向けに新規出店としてどの町が狙い目なんてことをコンサルしてる人がいるのかもしれません。
ここ10年で人口が大幅に増えた流山市においても、新規にマンションが建設されると必ずといっていいほどに近所に美容院ができたことを思うと、現在の3,074人/軒という数字がなんだか合点の行くリアルなものに見えてきます。1軒あたりの美容院が抱える人数で柏市、浦安市、千葉市に次いで、流山が4位に来るあたり、感度が高く身近なオシャレだと思われる街には美容院が多くあり、また競争もあることが伺えます。
(流山市が本当に感度が高くオシャレかどうかは一旦置いておきます。)
マンションが建つ度に美容院が増えてきた中、順調に美容院も増えてきましたから、今後の動きも恐らくは人口増に強く相関して美容院は増え続けるでしょう。
しかしながら、恐らく競争過酷と思われる3,000人/軒のラインを切ったあたりで、飽和を迎えてその動きも落ち着くのかなあという気がしています。
30-40代で子持ちのDEWKSとなれば、髪を切りに青山へとは簡単にはいかないでしょうから、いかに地元の名店と出会えるかが住む町でのQOLを挙げることにつながるように思います。この辺りどこでも同じものが手に入る時代において、職人芸の一つでもあるカット技術や美容師さんとのフィーリングの要素がいつまでも残るのは面白い所です。
数年前までは、地元の美容院の評判があまり聞こえてもこなくて、この街に移り住んだ方にとって「美容室どこにいったらハズレがないか問題」は結構重要な問題でもありました。そんな遠い時代も人柱兼開拓者の文字通り体を張った美容室巡りのおかげで今は一定の評判を聞く美容院が確立されつつあるようにも思います。
一度担当が気に入れば、中々お店を変えることもないものですから、皆様の果ての無い美容室巡りの旅が間もなく終わることを願ってやみません。
もしも旅路の果てが「ビューティサチコ」ならばそれはそれで巡り合わせなのかもしれませんから、その際には、どなたかレポートを頂けたらと思います。