今日は一つビターな昔話を。
若かりし頃、電車賃を泡にする
柏高島屋ステーションモールの1階にスターバックスがテナントと出店した15年程前の2000年台初頭、スターバックスそのものを見かける事がまだまだ珍しいそんな時代がありました。スタバで泡の多いカフェラテや甘いフラペチーノを飲んでは、「都会の雰囲気」を感じるのがステータスで高校生、大学生が大挙してステーションモールのスタバに押し寄せる!なんていうそんなおめでたい時代があったわけです。当然つくばエクスプレスも開通する前の話ですから、流山や守谷在住のボーイズ&ガールズが、電車代を浮かしがてら自転車を漕いで、近隣唯一の大都会である柏駅にやってきては、スタバで精一杯の背伸びをして浮いた電車賃を文字通り泡に変えていくわけです。まあ当時はスタバも今以上に混雑もしていましたから、満席で仕方なく向かいの喫茶店「うらら」でえも言われぬ地元感にほっと一息つくというオチが付くこともままあったわけですけれども。
ともあれアラフォー世代のおじさんの私にとっては、在りし日のスタバにはそんな都会のキラキラした香りを嗅ぎにいくようなスポットだったわけで、そのイメージは今も変わらずに残っています。立派かどうかは別として大人になった今、たとえ他所のスタバに行ったとしても、ステーションモールのスタバを目指してチャリを漕いで来たウラカシ全盛だったあの頃が一瞬よぎってしまうわけです。
それは、自分の親世代のチェーン店では「マクドナルド」でハンバーガーを頬張るときが同じポジションだったのかもしれないですし、今の子世代にとっては「ゴンチャ」でタピオカ飲んでる時の感覚なんかが近いかのもしれないですね。今やありふれたチェーン店の一つにも、紐解けばきっとひとりひとりにかけがいのない思い出とストーリーがあったなんてことにもなるのでしょう。
スタバの大人メニュー「エスプレッソ アフォガート フラペチーノ®」
そんなほろ苦い思い出を振り返るお供にスターバックスが現在限定販売している大人メニューがよく合いました。
エスプレッソ アフォガート フラペチーノ®
季節のおすすめ甘すぎずほろ苦い、大人のためのフラペチーノ®
ひと口目に感じるエスプレッソは「リストレット」という方法で抽出した力強い香りと優しい苦味を、ふた口目は全体を混ぜて、こだわりのクリームから来るアフォガートのような味わいをお楽しみください。
リフレッシュしたい時や、ほっとひと息つきたい時にも、何度でも飲みたくなるフラペチーノ®です。
- Short ¥530
- Tall ¥570
- Grande ¥610
- Venti® ¥650 価格は本体価格(税抜価格)です。
とかく甘さが目立つスターバックスのフラペチーノにおいては、大人向けをうたった異色な「ほろ苦さ」が売りになっています。
何の味が一番近いかで表現するならば、ブラックコーヒー片手に上等なパピコをチューチューする感じと言ったらよいでしょうか。
元も子もない聞こえ方ですけど客観的に見るとそんな感じです。
酢いも甘いも知る頃に
ここまで生きてりゃ、酢いも甘いも知る歳になってきていて、いくらかの毒もお皿とセットで頂いたり、モノの良し悪しも若い頃に比べていくらかはわかるようになってきた気がします。
本物と薀蓄を求めがちにもなる年ごろにおいて、この上等なパピコは、私にとっては電車賃を泡にした昔をより一層思い出させてくれるものでした。
そして思い出込みで感じるほろ苦さもまた私にとってはホンモノでいて、今まで生き延びて培ってきた主観なのよね。と取り留めもない事を思った次第です。
この上等なパピコ、近隣では流山おおたかの森SC店で買い求めることができますのでかつてのボーイズ&ガールもご自身のストーリーとともに是非お試しのほどを。