身の周りの革製品を買い換えようとするとき、本当に欲しい物には、なかなか巡り合えないものです。
今までは、お店を回り、ネットを見比べ、予算とブランドで的を絞った中から、自分好みの一つに決めることが多かったのですが、ある時、選び抜く以上に満足のいく方法があることに気づきました。それは「思い通りに作ってもらう」ことです。
今日は流山を離れ、柏にある革工房 NIWA LEATERS(ニワレザー)で思い通りの革製品を作ってもらった話を一つ。
このNIWA LEATHERSは、オーダーメードの革製品を製作してくれる工房です。
丹羽さんという職人の方が、素朴ながら丁寧で確かな革製品を作られています。
その丁寧な革製品の中には、ユナイテッドアローズで販売されている三角スケールケースがあったり、海外からも引き合いがあるほどで、柏、流山に留まらない知る人ぞ知る工房です。
工房は、こじんまりとしていて、丹羽さんご本人の人柄と相まって、素朴さと誠実さを感じる落ち着いた雰囲気があります。
私が、オーダーのため丹羽さんの工房に赴いたときには、まず作りたい革製品について丹羽さん本人に相談に乗ってもらいました。革の素材やステッチの色、形状などを実際のサンプルを見せてもらいつつ、漠然としていたイメージを一つずつ具体的な形に落とし込んいく過程は、とても悩ましくまた贅沢な時間です。
イメージが固まったところで簡単なスケッチを描いてもらい、一つ一つの事柄を確認して、最後に注文をします。
支払については、当日内金を支払い、後日、完成の連絡をもらったら工房に商品を取りに行き、残りの代金を支払うよう形になっていました。
費用自体は、オーダーメイドということで、素材等により変わると思いますが、桁違いに高いということはありませんでした。財布であれば、ブランドものの財布と同じか少し安いくらいの予算を見ておけば良いと思います。
ちなみに私が丹羽さんに製作を依頼したものは、長女の名前の入ったネームタグです。
今から4年前、長女の1歳の誕生日祝いとしてオーダーしたもので当時は2ヶ月程で作って頂けました。
私が、出来上がったネームタグを手にした時には、「自分の思い通りに作ってもらう」ということは、一つの願い事を叶えてもらえることと同じなんだなあと感じられて、待った甲斐以上に嬉しかったことを覚えています。ネームタグは今、娘の幼稚園バッグの目印として使っていて、娘のお気に入りにもなっています。
昨今は、あまりの人気に財布などの場合は、納期は1年を優に越えてしまうようですが、作った人の顔が分かる物、自分の思い通りの物を作ってもらえるような体験はなかなかなできないですから、願いを叶えてみたくて、なおかつ出来上がりを気長に待てるようでしたら、一度このNIWA LEATHERSを訪れることをおすすめします。
場所は、南柏と新柏の駅の中間あたり、住宅外の一角、双子の家という建物にあります。
丹羽さんは双子でお兄さんがこの革工房を、弟さんがお隣で設計事務所をされており、双子の家自体、弟さんが設計された建物だったりします。
本当に双子が住んでいるというのは、ユニークでした。ドアを間違って入っても双子ですから、気づかないかもしれないですね。
そして弟の丹羽さんも素朴で誠実な家を作る方です。丹羽さんの設計された建物のオープンハウスにも行ったことがあるので、そのときの話もまた別の機会にできればと思います。