2024.04.06
桜が満開を迎えれば、春の草花は赤、白、黄色とそれぞれのカラーを見せ、道行く風景には、春の彩りが添えられるようになってきます。今日はそんな春の彩りの一つ、本日は私たちが古くから慣れ親しんできた桃についてのお話です。
「桃源郷」という桃林に囲まれた平和で豊かな別天地、理想郷を意味する言葉があるように、また「桃から生まれたスーパーヒーロー」のお伽噺を誰もが知るように、桃には平和で豊かな理想的なイメージを想起させます。
その一方、スーパーで桃の果実を見ることはあっても、日常で桃の木をお目にかかることは難しく、林といえば言わずもがな。桃林たる桃源郷を目にすることは、絵空事になりつつありました。
しかしながらそれは、ただその存在を知らなかっただけなのです。
実際はかなりリアルに、そして私の住む流山から近くに、桃源郷はあったのですから。
「いやいや盛った話のご冗談を。」とお思いの方も、おおたかの森にも秘密の桃源郷があるじゃないかとお思いの方もいるかもしれません。
「オラが見たのは幻じゃねぇんだ。」って声を大にして言えるくらいに鎌ヶ谷の地に桃源郷は、あったのです。
なぜならば、その桃源郷は、鎌ヶ谷市内で一番の作付を誇る桃農家の桃林だったのですから。
という盛大な前振りから本題へ。
本日は、そんな鎌ヶ谷の桃源郷、小杉園という桃農家さんとともに農家さんと生活者を繋ぐconnect_nagareyama の活動の一環で「桃農家さんのお仕事まるっと体験!」というイベントを開始しました。
全3回のプログラムのうち、今日は小杉園さんの桃源郷で、花落し(摘花)という桃の花を摘むお仕事を参加者の皆でのお手伝いとなります。
桃の木に花が付きすぎると桃の実が小さくなってしまうため、ひとつひとつの桃の実に木の栄養を集中させるために花を落とす作業が摘花となります。
皆さんで摘花の体験をしながら、小学校のグラウンド以上に広々とした敷地に植えられた数百本の桃の木の中に佇む体験は、桃源郷を貸し切ったようなで大変貴重なものになりました。
摘花作業後は、用意した焼きそばやハンバーグを桃源郷の中に広げて桃のお花見を楽しむこともでき、桜の花見では絶対にありえない広大な春の花が咲き誇る場所の貸し切り感はちょっとしたVIP感すら感じさえるものがありました。
広大が故に人の手が足りないところもあり、わいわいとした私たちの手作業も農家さんにとっては貴重な戦力となることもわかり、ただ楽しむだけでなく、猫の手程の微力であっても力になれる経験は、大変充実感がありました。
小杉園にはお供の犬もいるので、後はキジ、猿ととあなたが揃えば、スーパーヒーローの物語は始まりそうです。
よろしければ、6月に摘果という小さな桃を取るお仕事がありますので是非、採った桃に「太郎」つける機会にも参加頂けたらと思います。