12月も中盤に差し掛かり12/24のクリスマスイブも近づいてきました。年末年始には色々な足音が聞こえて来ますから、この時ばかりは「足音評論家」を気取ってみるのもちょっとしたお楽しみになってきます。大体が忙しないものばかりですけれども時折、ブレることのない確かな足取りが聞こえてくると安心してほっと息つくことができたりもするものです。
またその足音が楽しげであれば、こちらもステップの一つでも踏みたくなるもの。そんな小躍りの一つもしたくなるような確かなものが多ければ多い程、私たちの日々に期待を裏切らないお楽しみが増えることにもなるでしょうか。
年末のお楽しみと言えば、私の近況では引き続きシュトーレンのある暮らしを楽しませてもらっています。店ごとのシュトーレンの味の違いもさることながら、その一切れを頂くごとに小刻みなステップを踏みたくなるような「お楽しみ」があることは、寒く暗い冬の季節を楽しく暮らすための先人の知恵だったということもわかりそうなものです。
ドイツでは、クリスマスを待つ4週間のアドヴェント(待降節)の間、少しずつスライスして食べる習慣がある。フルーツの風味などが日ごとにパンへ移っていくため、「今日よりも明日、明日よりも明後日と、クリスマス当日がだんだん待ち遠しくなる」とされている
ご多聞に漏れず、私も肥え行く冬の風情に染まりながらも先日の1本目のVIRONを頂いたところで2本目に手を出し始めています。
2本目は、Zopfのオリジナルシュトーレン
今ちょうど頂いているのは、Zopfのオリジナルシュトーレン。グルメの多い流山近辺のベーカリーにおいて圧倒的な高評価を受けるあのZopfのシュトーレンです。全国からそのファンが集まるパン好きの聖地ですから、そのお店の名を聞いたことがある方もたくさんいると思います。情報を食らうことが好きな方にとっては、それだけでも十分ありがたみがあるかもしれませんけれども、なぜそれだけの支持を得られるかについては穿った見方をするよりもZopfのパンをひとかじりすればわかろうものです。
好みは十人十色ある中、またパンという素朴で身近なものの中で味の良し悪しを言葉にするのは中々難しいものがありますけれども、Zopfのパンの魅力として小麦の美味さを感じやすいことが挙げられます。欧州系ハード系ブレッドは噛めば噛むほど小麦らしさがが感じられますし、人気メニューのカレーパン等の惣菜パンから個人的に好きな杏のデニッシュなどデザートパン等においては、その小麦の素材の良さに加えて具材やトッピング等の各素材にも驚異的とも言われる手間暇かけた下ごしらえがされた結果、パンによく馴染みむ味と仕上がっています。つまるところ、何食べても外れないというシンプルかつ中々難しい百発百中ぶりが私的には人気の理由のように思っています。
これは、サービスの姿勢としていつ来てもまた誰にでもお気に入りのパンががみつかるように心掛けられていること等も魅力になっているように感じられます。
さて、それではオリジナルシュトーレンを開けていくこととしましょう。
今回購入したのは、Zopfで2種類の取り扱いがあるシュトーレンの「オリジナル」と「クラッシック」のうちオリジナルシュトーレンとなります。
金色の文字が躍る化粧箱に入り、その価格は3,200円と少々値は張りますけれども、ひとかけらでもほうばったならば、小躍りして全てを良しとしてしまうような魅力に溢れています。
冬のギフトとしても喜ばれるような印象もありますね。
シュトーレンの生地はしっとりとしていて、Zopfらしい小麦の味の良さをふんだんに感じられるものとなっています。練り込まれる木の実やドライフルーツは6カ月以上香辛料とともにじっくりと漬け込まれたこともあり、生地との調和が感じられます。
Zopfのシュトレーンには、アーモンドチップがふんだんに入っていることもあり、食感にアレンジが加わります。シュトーレン自体、保存食としての側面がありますから甘くなりがちですけれども、馴染んだ木の実やドライフルーツに加えアーモンドが入ることによって甘さ一辺倒ではない、食感を作り出すことにもなって完全なバランスが取られている印象があります。
またVIRONとの食べ比べではVIRONのシュトーレンは、シナモンのスパイシーさが目立ちましたけれどもZopfのシュトーレンは、色々なものが入りながらも小麦の旨みによって完全なバランスを取り切った印象を受けました。
今まで食べたことのあるシュトーレンの中では誰にでも間違いなくおすすめのできるシュトーレンであることは間違いありません。
ありがたいことに現地での購入が難しい方はオンラインショップもありますので気になる方は、ご賞味あれ。
Zopfオンラインショップ
https://www.e-zopf.net/shop/htdocs/b/reserve/stollen.html